今回、「東京新木場店」オープンに先立って、初めてプレス向けの内覧会を開催した。
東京に店舗が誕生するという機会を活かして、できる限り知名度を上げたいと考えたわけだが、PR会社の尽力もあって、いくつかのマスメディアで旅籠屋を取り上げていただいた。
同時にリリースしたリサ・パートナーズとの業務提携のニュースも注目されたようだ。
いつものことだが、少しニュースになると、いろいろな会社から引き合いや問い合わせの電話が入る。
もちろん、嬉しいことなのだが、かつて冷たくされた会社からだと「今頃になって・・・」と恨み言を言いたくなる思いもある。リスクをとらず目先の打算でしか動かない企業とはつきあいたくない。ベンチャー企業は、ビジネスの方法論にもこだわるべきなのだ。
これはもう1年ほど前からのことだが、銀行や証券会社からのコンタクトが増えている。証券会社の場合、IPOに向けてのアプローチということになるのだが、私は、必ず「貴社は、なぜ、グリーンシート市場の株を取り扱わないのですか?」と尋ねることにしている。
先日も、業界のリーディングカンパニーであるN証券の方に「取引が少なく利益にはつながらないでしょうし、現在のシステムにもいろいろな問題はあるでしょうが、本来の意味での株式市場を育て、日本経済全体の発展を考えれば、貴社こそが積極的に関わっていくべきではないですか?」と申し上げたが、具体的な反応はなかった。
数日前もC証券からIPOに向けた主幹事証券がらみで会いたいという電話があったので「まず、グリーンシート株の取扱いをされることが本筋ではないですか?」と申し上げたら「ウチはそれはできないので、結構です」と電話を切られてしまった。
グリーンシートに登録して6年半、すっかり古株になっている。
だから、ずっとグリーンシートの流れを見ているわけだが、率直に言って疑問に思う点も多いし、本来の目的に沿って成長しているようにも見えない。とくに「拡大縁故増資」については、数年前、ディーブレイン証券の出縄社長と長時間議論したが、残念ながら方針は変わっていない。
しかし、アーリーステージにあるベンチャー企業にリスクマネーを提供する場という意味で、グリーンシートはかけがえのない市場であり、その社会的意義はますます高まっていると思う。
当初、求めに応じてあえて設けていた株式の譲渡制限を、数百万円の費用をかけて撤廃したのも、グリーンシート市場の拡大と普及という目的を理解したからだ。
それなのに、取扱証券会社の数は少しも増えず、取引数が少ないから株価による企業評価という市場としての機能も果たしていない。残念なことだ。
いろいろな事情はあるだろうが、存在意義や社会的使命という観点に立って、証券会社各社の参加を強く望みたいと思う。
余談だが、せっかく譲渡制限を外したのに、どうして松井証券は旅籠屋の取扱を始めないのだろう。
以前は、もちろん、取り扱いますよ、と言っていたのに。
IPOを考えると、株主数の増加は一長一短があるし、別にあらためて申し入れるつもりはまったくないのだが、取り扱わない理由を聞いてみたい気はする。



