本日、予定通り定時株主総会を開催し、初めての配当実施の件も承認可決された。
振込先を登録されていない方々には、領収証を郵送し、これを所定の金融機関の窓口に持参いただき、現金を受け取っていただくことになる。所定の金融機関は、三菱UFJ信託銀行、りそな銀行、三井住友銀行の3行である。
これらの銀行には、事前に配当金支払事務委託依頼を行ったわけだが、じつは別の銀行に断られた経緯がある。
三菱東京UFJ銀行である。


グリーンシートに登録して以来、当社の株式事務代行は三菱UFJ信託銀行にお願いしているが、信託銀行は支店の数が限られているため、全国に支店網を持っている都市銀行も加えたほうがよいということで、系列の三菱東京UFJ銀行に問い合わせたわけだ。


当社が口座を持っているのは東京本店営業部なのだが、担当者はいかにも面倒くさそうに「窓口業務を含め、事務受付を行っていないので、受けられません。別の支店に問い合わせてください。その支店が受付を行うかどうかは支店の判断です」と繰り返すばかり。
まさか断られるとは思っていなかったし、納得できる説明ではなかったので、翌日上席の方と電話で話しをした。


頭をよぎったのは、17年前、会社設立の際に、資本金の保管証明書の発行を断られた悔しい記憶である。
(2000年7月20日の日記に「最近、頭にきたこと」と題してその経緯を書いているので、参照ください。こちらです。)


法的に義務付けられたことではないとはいえ、経済活動のインフラを支える企業として、原則無条件に受託する社会的責任があるのではないか、というのが私の言い分で、上席の方も「個人的には理解できますし、申し訳ないと思いますが」と言っていただいたものの、「総合的な判断として、お受けできないのです」ということだった。


17年前、第一勧業銀行に保管証明書の発行を断られたあと、大嫌いなコネを使って三和銀行に引き受けてもらったのだが、考えてみたらそれは現在の三菱東京UFJ銀行ではないか。その事実を申し上げたら、「再度、協議してみます」とのことだった。
しかし、数時間後「昔のことで当時の書類も破棄されており、結論は同じでした」という返答があり、話しはそこで終わってしまった。


一部の大企業に特化するという方針なのだろう。
保管証明書の発行も配当金支払事務の受託も、反社の問題を含めトラブルに巻き込まれるリスクを負いたくないということなのだろう。
そうした理由を正直に明かすこと自体が批判の対象になるということで「総合的判断」としか答えないのだろう。


情けないなぁ。残念だなぁ。日本を代表するリーディングカンパニーなのだから、尚更である。
銀行としての社会的使命感は、どこで置き去りにされてしまったのだろう。
風評やいわれなき批判には胸を張って仕事をする姿勢は、どこで失なわれてしまったのだろう。


17年前の一件以来、当社はみずほ銀行との取引はいっさい行っていない。
今後、三菱東京UFJ銀行との取引もすべて行わないことにした。
自動引き落とし先の変更がすべて終わったら口座も解約する。私個人の口座も閉じることにした。


こんなことをしても、先方には痛くも痒くもないことだろう。
だから、自己満足にすぎないこともわかっている。
腹いせでそうするわけではない。ケンカするつもりも毛頭ない。
ただ、このままにしてしまうと、なにひとつ状況が変わらない。
理由も明らかにせず、取引を拒むということに対して、当社としては預金口座を解約するということでしか異議申し立てをする方法がないというのも情けない限りだが、万に一つの可能性であっても、声なき声が届いて欲しいという願いを込めてのことである。


「仕方ないよ」と諦めず、世の中の大勢や「当たり前」に流されずこだわりを持ち続けることがベンチャー企業の存在意義だというのが当社の信念である。
借入の際の経営者の個人保証の撤廃についても、粘り強く「慣例」の見直しを求め続け、ようやく突破口が空けられそうな状況が見えてきている。
旅籠屋のためだけに言っているのでは断じてない。当社が先例となることによって、後ろに道ができる。思考停止の停滞に風を送り込むことができる。そう期待し、願ってのことである。


先例のない事業を興してきたこと、小企業でありながら信頼を得てきたこと。
この信念と姿勢が旅籠屋の生命線である。