「旅籠屋」が3軒になって初めての夏休み。おかげさまで、8月の客室稼働率は「鬼怒川店」が95%、「那須店」が94%と、月末の2日間を除いてほぼ満室。「秋田六郷店」も43%と健闘した。1ケ月の売上も1,500万円を超え、前年度の売上高の1/3以上を稼ぎ出した。しかし、こう忙しいと各店の支配人は心身ともにクタクタである。私も「鬼怒川店」「那須店」に3日間ずつ手伝いに行ったのだが、久しぶりに汗だくになって走り回った。
それにしても、こんな忙しい時なのに、というか、こんな時に限って予期せぬトラブルが発生する。


ひとつめのトラブルは、8月5日。「那須店」の脇に立つ電柱に落雷があって、WANのシステムが機能しなくなった。電話線を経由して異常な電気が流れ込んだらしく、本社のサーバーとの間でデータをやりとりするルーター、電話やドアホンをコントロールするターミナルボックス、そしてさらにパソコンやモニターの電源ユニットまでも破壊し、フロントシステムはもちろん電話もつながらなくなってしまった。電話については翌朝にNTTが臨時のTAを設置してくれて通じるようになったのだが、フロントシステムが使えないので、空室状況もわからずチェックイン・アウトの作業もままならない。慌ててルーターとターミナルボックスの新品を購入し、翌々日に「那須店」に駆けつけ復旧作業を始めたのだが、とりあえず支配人所有のノートパソコンを代用できるようにするのにの2日を要してしまった。私のような素人にとって、データ送信のためのルーターの設定は難解にすぎる。ちなみに、完全復旧は、パソコンの修理とモニターの交換を待つことになったため、さらに半月の時間を要することになった。


ふたつめのトラブルは、8月16日。当社のホームページの中身が収めてあるレンタルサーバーの交換にともない、「ゲストブック」への書き込みなどサーバー側にしか保存していないデータの一部分が消えてしまったこと。これは前からバックアップを取っておくようにとのアナウンスがあったのに私が作業を怠っていたために起こったことで人為的なミスである。


みっつめのトラブルは、8月26日。私が常用しているノートパソコンのハードディスクが突然クラッシュしてしまい、そこにしか保存していなかった過去7年間のすべてのメールや最近作成した文書のデータなどがすべて失われてしまったことだ。ハード自体は即日交換してもらったが、データの読み込みは不可能とのことで、取り返しのつかない事態になってしまった。この1週間、OSを含めすべてのソフトをインストールし直し、さまざまな周辺機器が使えるよう設定をし直したが、これだけでもたいへんな作業になってしまった。


「旅籠屋」の経営や運営は、パソコンやネットの活用なくして成り立たない。一連のトラブルは、そのことをあらためて思い知らせてくれた。それは、システムにトラブルがあると業務に重大な支障が生じるということであり、またその危険性は常に存在するということなのである。
後ろ向きに嘆いても仕方ない。トラブルこそ未来への教訓。こういう経験こそがノウハウなのだ・・・とため息まじりに言ってみる。