この日記に何回も書いているが、私は、高校生の頃からブルースが好きで、とくにそこで演奏されるハモニカの音色がほんとに大好きだ。
ハーモニカにも実にいろいろな種類があって、ブルースでは単音10穴(10 Holes)と呼ばれるもっともシンプルなタイプのものが多く使われるのだが、これは1本3000円前後で気楽に買えるし、小さくて軽いから誰でもどこでも楽しむことが出来る。
私も、20歳の頃、なんとなく1本買って我流で見様見真似で吹いてみたのだが、普通のフォークソングのような曲ならそう難しくはないけれど、これでブルースを演ろうとすると独特のテクニックや感性が必要で、それらしく吹けるようになるのは容易なことじゃない。
というわけで、買ってはみたもののすぐに挫折、それからは聴いて楽しむだけになっていた。ところが、なぜかある頃から、やっぱり自分でも演奏できたらなーという思いが強くなり、思い切って日本の10 Holesの草分けで第一人者である松田幸一さんの教室に通ってみることにした。何か、毎日の生活に変化や刺激を求める気持ちがあったのかもしれない。7年くらい前のことである。
私は自意識が強いのか、情けないほどの上がり性で、わずか数人のレッスンなのに、はじめの頃はブルブル手が震えるみたいなこともあった。それでも1年くらい通ううちに少しはブルースらしい雰囲気が出せるようになった。しかし、その後「旅籠屋・鬼怒川店」のオープンにともなって東京を離れてしまい、教室に通うことも困難になり、またハモニカを手にすることもなくなってしまった。
そして、1年半前。3年ぶりに東京に戻って、数ヶ月、吉田ユーシンさん教室に通って勘を取り戻そうとしたりしたのだが長続きしない。好きなのにひとりで練習する気分になかなかなれないのだ。職住一致だし、気分転換が難しいということもある。そんな煮え切らない状態が続いていたが、昨年、たまたま現在住んでいる台東区の主催で松田さんの「ブルースハープ教室」が開催されることを知り、懐かしさもあって即座に申し込むことにした。
教室といっても、全6回の短期講座。最後に浅草公会堂で河島英吾のコンサートの前座として発表会を行うというユニークな企画だった。台東区在住・在勤者対象の教室で約100人の受講生が集まったのだが、年配者が多く、大部分はハモニカ初心者、おそらくはブルースなんて聞いたこともない人も多かったと思う。そんなわけで、多少の経験がある私が発表会の中でのソロ演奏を指名され、わたし的には「とんでもない」ことになってしまった。
結果だけ言うと、異常な上がり性の私なのに、まぁまぁ何とかコンサートをぶち壊さない程度に演奏できた。みんなが励ましてくれたし、何より自分が長年重荷に感じていた不自由な性格から少し解放されたような気がして、とても嬉しかった。
こうして、昨年末、教室は終わってしまったが、なんとかこうした気分を持続できないか、人前でハモニカを吹いてみんなで楽しめるようになれないものか、そんなことを考えて、松田さんに「引き続きハモニカを教えてほしいという人も多いようですし、場所はウチのオフィスを使って、月に1度くらいのペースで教室をやってもらえませんか」と提案してみた。なぜか、ブルースのライブハウスは新宿・杉並・中野・世田谷など「山の手」に集中しており、ハモニカの教室も「下町」には皆無なのだ。私の実感として、ブルースには下町のほうが雰囲気としてマッチしていると思うのだが。
それはともかくとして、松田さんは私の提案に快諾くださり、その100名の方々に案内状を送ったのだが、なんと30名以上から申込みがあり、この狭いオフィスで2クラスに分けて「はもにかラウンジ浅草」がスタートすることになった。
毎月1回、3回レッスンして1回はウチのビルにあるドイツ風居酒屋で飲み食いしながら発表会をしようという企画なのだが、1/28、無事に第1回目が終わった。
今後の様子は、また、このサイトのどこかで紹介しようと思う。



