ウェブサイト(ホームページ)というのは、個人や零細企業であっても、ホワイトハウスや朝日新聞やマイクロソフトと同じように情報を発信できる存在だ。直接に不特定多数の人々に伝えることができ、そのリアクションを受け取ることも可能だ。このホームページも、先日の改造以来、ゲストブックやメールでたくさんのご意見を頂戴している。
茨城の高松さんからは、画像ファイルの軽量化について貴重なアドバイスをいただき、奈良の二宮さんからは2バイト文字や半角カタカナを使うとバグが起き、端的にUNIXマシンではファイルが読み込まれなくなることを教えていただいた。まったくの我流でホームページをつくっている私にとって、こうしたアドバイスはほんとうにありがたい。
しかし、当然のことながら、すべてのメッセージが快いものばかりであるとは限らない。良薬は口に苦しということだってある。数日前、プレゼントクイズにご応募いただいた方から次のようなメッセージをいただいた。
「パブリシティ実績のページが見つからないし、又、本気で見つけようという気も起きない。WebページはRPGゲームではなく、高い通信費や、アクセス料金を気にしながらアクセスしているのだから、情報を探し易いことが大事なことだと思う。今後は自画自賛でなく、情報検索者の立場に立ったページ作りを望みます。」
このクイズを始めて1年以上になるが、宿泊料金の計算自体を問題にすることに私自身なんとなくしっくりこない気分を感じたことがある。そのうち、頭の体操として楽しんでおられるような常連の方も増え、その違和感は次第に薄らいでいた。いつのまにか人間は現状に慣れてしまうものだ。上のお叱りを読んで、もう一度考えてみようと思った。
まず、このホームページは「旅籠屋」という新しいスタイルの宿の存在を広くPRし、一人でも多くの方に利用していただけることを基本的な目的にしている。だから、「旅籠屋」に興味を持っていただいた方が必要な情報を得るのに不便な点があれば、それは改善しなければならないことだ。
では、プレゼントクイズはどうか。これは、もちろん私の道楽などではなく、懸賞サイトなどで紹介いただくことによってこのホームページの存在を少しでも多く知っていただき、クイズを解いていただく過程で「旅籠屋」の内容や特徴に触れていただくことを願って始めたことだ。だから、ホームページの中身を見なくてもわかるのでは意味が無い。
とはいえ、今回の場合、正解の記された場所はトップページにも目次にも明らかにされておらず、もっとも遠回りした場合すべてのページを開けていかないと見つからない仕掛けになっていたから、こちらの狙いには適っていても、逆の立場だったら、私だってかなりイラついたかもしれない。ちっぽけな安宿が「無料宿泊券プレゼント」など偉そうに俺を引きずり回すのか、そういう不快感を微かに感じたかもしれない。
しかし、ではどうしたら良いのだろう。人をバカにしたような簡単な問題ではかえって失礼に当たるような気もするし、あまりにあさましい関係になってしまわないだろうか。かといって不快に思われるようでは逆効果だし・・・
いっぽう通信費やアクセス料金云々の件について、これはまったくの筋違いだと思う。短時間で正解が得られるようにする義務はこちらにはない。パソコン通信の世界でもこのフレーズを愛用する人が少なくないのだが、すべてはアクセスする人の意志と選択の問題であって、妙な被害者意識は好きになれない。
もうひとつ自画自賛ということについて。「こんなにいろいろな雑誌で紹介されましたよ」と自慢していると受け取られたのだろうか。「安かろう悪かろうの宿ではありませんよ。雑誌でも紹介されてますから」というメディアのプレステージに頼る思いがなかったと言えば嘘になるが、マスコミとのコネもない中で地道に自己紹介文を送って関心を持っていただき、フェアに取材していただいたわけで、その成果を自画自賛と受け取られてはつらい。機会があったらその記事を読んでください、そういうことだけれど。
経験者には分かっていただけると思うが、ネット上で見ず知らずの相手とコミュニケーションするのはとても難しい。パソコン通信でシスオペの管理的なやり方に反発して発言削除になったこと、パティオの仲間とケンカみたいになったこと、深夜モードの感情に酔って書き込み後悔したこと、気持ちをこめて書いても反応がなくむなしかったこと。人並みに高揚と反発と自己嫌悪と倦怠の道のりを歩んできたように思う。インターラクティブというのは、バラ色じゃない。
ホームページでもあえてゲストブックや掲示板を設けないケースがある。大企業のサイトなら当たり前のことだ。メールアドレスさえ載せてないサイトも珍しくない。賢明なことかもしれないと思う。でも、それじゃつまんないじゃないの!
頂戴したひとつのメッセージをもとに、考えたこと感じたことを率直に書いてみました。このこと自体へのご批判もあるに違いありません。やっぱり私の考え違いもあるかもしれません。どうぞ、ゲストブックへご意見をお寄せください。



