チェーン店が3軒に増える。そこで課題となるのが、事業所間の通信環境の整備だ。
3年前にオリジナルの運営ソフトを開発して利用していることは、このコーナーで詳しく書いた。予約の受付・部屋割り・チェックイン・チェックアウトなどのフロント業務に加え、顧客管理や会計までを一体化したソフトで、現物を見た人は一様にその使い勝手の良さと必要十分な機能に驚く。このシステムこそが、事業の計数管理の基礎になっており、支配人の運営業務を支えている。ソフトハウスに依頼して開発に1年を要したが、市販品にはないスグレモノができたと自負している。
これまでは「鬼怒川店」と「本社」の1対1の関係だったので、データベースのオリジナルを「鬼怒川店」のPCに置き、毎日そのデータをダイヤルアップで電話回線をとおして本社に送りバックアップをとる、という方法で対応できたが、店舗が複数になればそうはいかない。例えば顧客データひとつとっても、店舗ごとに持つのでは内容の整合性がとれない。同じ顧客のデータが複数の店舗で更新されることがあるからだ。
というわけで、さまざまなシステムを検討してきたが、本社にデータベースサーバーを置き、各店舗のフロントのPCをクライアントとする方式がもっともシンプルだ。問題は、こうしたシステムにするには全体を常時接続しておく通信線の費用と必要十分な通信速度の確保だ。
単独の専用開設で本社と各店舗間をつなぐ方法も検討したが、これは高い。それに店舗が増えるに伴い、本社側の回線もどんどん増えていくことになる。インターネット利用は経済的だが、セキュリティと通信速度の面で難しい。結果的に採用したのはフレームリレーというネットワークを利用したシステムだ。
詳しいことはよくわからないが、これだと通信費も割安でWAN環境が成立する。DDIに申込みを済ませ、電話屋さんで電話加入権を購入、手続き関係は終わった。続いて、信頼性の高いデータベースサーバーマシンとフレームリレー対応のルーターを購入して、「鬼怒川店」と「本社」間でのテスト運用という順番になる。
会社を設立したとき、PCは1台だけだった。「鬼怒川店」がオープンして、フロント用のPCを用意して2台の間でLANを組んだ。「本社」オフィスを構えた時、「鬼怒川店」との間でダイアルアップだがルーターを設置してWANの環境をつくった。そして、いよいよ本格的な広域のネットワークの構築だ。
ますます複雑になっていくし、お金もかかる。でも、便利な世の中になったものだ。