業績の下方修正、などという、情けない四半期報告書をリリースした日にこんな日記を書くと、「弱気な発言は経営者失格!」とお叱りを受けるかもしれないが、およその事情は開示したのだから、もう心境を吐露してもいいだろう。
歯が1本痛いだけで、靴づれを1箇所作っただけで、何もかも台無しの気分になる。
心の痛みも同じ・・・
たったひとつでも悩ましいことがあると、生きていること全体がつらくなる。
ところが、考えてみたら、小さな雲が浮かんでいるだけかもしれない。
他は青空の広がるすばらしい天気かもしれない。
そうやって、少し離れて状況を見てみると、「なーんだ、降水確率10%」と知って気持ちがラクになる。
健康に慣れていると、痛みに弱くなる。 ほんの一部分の痛みで重病人の気分になる。
快晴じゃなくても、元気に暮らせる心を持ちたい!
・・・この半年間、こんなことを自分に言い聞かせ鼓舞し続ける毎日だった。
個人の金儲けなどという私欲にとらわれず会社を興し、この10余年、社会に貢献する事業であるという誇りを支えに、誠実に仕事をしてきたつもりだが、考えもしなかったような露骨なエゴに直面し、重度の人間不信に陥りそうだった。
これまでも、先例主義に凝り固まった役所や金融機関の無理解や事なかれ主義に抗って道を切り拓いてきたが、人間としての最低限の礼儀もわきまえないこれほどの侮蔑と敵意を浴びるなど、想像したこともなかった。
正直言って、逃げ出したいという誘惑にかられる瞬間もあったが、踏みとどまって、真正面を向き続けてきた。創業の志を裏切ることはなかった。
ベンチャー企業というものは、周囲との摩擦がある所に存在意義がある。
問題は解決したわけではないし、これからも、予期せぬ壁にぶつかるに違いない。
しかし、この半年間の経験は、間違いなく会社を強くした。
絶対に逃げない、絶対にあきらめない。腹をくくれば怖いものはない。それが教訓である。
営々と努力を続けても、実業の世界はそう一本調子にいかないものだ。
・・・それにしても、結局はひとり背水の陣に立つ社長というものはしんどいもんです。



