3月28日から、大都市圏を除き、ETC車両の土日祭日料金が1,000円に値下げされた。
「壇之浦PA店」「佐野SA店」に出店しているため、メディアから「値下げの影響は?」という問い合わせや現地取材が相次いでいる。
短時間ながら、テレビでも各局のニュースで放送されたようだ。
SAやPA内に宿泊施設があり、高速道路から下りずに泊まりながら長距離ドライブができることは、まだまだ知られていない。だから、こうした報道で知名度が上がることは歓迎すべきことだ。
また、今回の値下げ措置によってドライブ旅行の機会が増えれば、すべての店舗において利用者増につながることだからありがたいことではある。
しかし、なにか釈然としない。
それは、ふたつの点においてである。
ひとつめは昨年の「深夜割引率拡大」から相次ぐ料金改定そのもに対する疑問。
すなわち、高速料金が政治家や国土交通省によって「おもちゃ」にされていないかということ。
道路公団が分割民営化された目的のひとつは、各高速道路会社が創意工夫を行い、コスト意識を高めながら、自主的に事業の改善と発展を推進していくことにあったはず。国が株式のすべてを所有しているとはいえ、高速道路会社は民間企業だ。そのサービス価格がこのように外部の都合で大幅に変えられ、その差額が自動的に補填されるのであれば、社員のコスト意識など育ちようがない。私がその立場なら「あほらしくて、やってられない」と思うだろう。
大型車が対象に含まれないのは?だが、まぁ緊急の景気対策という狙いはわからないでもない。しかし、数年前あれだけ大騒ぎした民営化の理念はいったいどこへ行ってしまったのか。無定見なご都合主義とはこのことではないのか。
ふたつめはメディアの報道姿勢。取材の主旨はどれもこれも値下げによって、通行車両が増えたとか、SAPAの売上が増えたとか、表面的な現象の確認ばかり。せいぜい、「実施時期のズレ」や「二重支払い」などの揚げ足取りを付け加えるくらいで、前述したような基本的な問題意識は素通りのまま。あの「正義感」はどこへいってしまったのか。政治部と社会部は違う、アレとコレとは別の話しとでもいうのか。
「予約は増えてますか?」「事業には追い風でしょうね」なんていう、無邪気な電話取材に対して、いちいち上のようなことをぶつける気にもならないが、「そうですね、ありがたいことです」なんて答えるのも面白くないので、次のように話すようにしている。
両店ともオープン1年未満なので、明確な比較はできませんが、問い合わせは増えているようですし、利用者が増える要因にはなると思いますよ。
ただ、レストランやトイレと同様の基本的な利便施設として何年も提案し続け、ようやく出店を実現したわけですから、今回のような目先のことで一喜一憂するようなことはありませんよ。



