睡眠不足と戦いながらのサッカー観戦が続いている。
オランダ戦はパブリックビューイングに行ってきたが、叫ぶ機会もなく敗戦。今朝のデンマーク戦は、自宅で何度も絶叫。
個人的にはカズを帯同させて欲しかったし、俊輔に活躍の場を与えて欲しいが、予想を覆してのグループリーグ突破はもちろん嬉しい。政治や経済の面では、日本の存在感が軽くなるばかりだが、サッカーの影響力は絶大だし、ここはひとつ世界中に「日本」をアピールして欲しい。
さて、仕事の話し。
あと数日で決算日を迎える。
前期は5期ぶりの赤字となり、今期は黒字に戻すことを目標としてきたが、これは間違いなく達成できそうだ。よかった。みんなの地道な努力のおかげだ。
損益の数字以上に喜ばしいのが、営業キャッシュフローが安定してプラスで着実に増えていること。
例年、夏休み前の賞与支給後がもっとも資金が枯渇する時期だが、今年はキャッシュが潤沢で、運転資金を借り入れる必要がない。数年前まで、資金繰りの不安に苛まされる日があったことを考えると、夢のようだ。
こんな時に限って、取引先の金融機関から新規融資の打診を受ける。
「運転資金の心配はないのですが、自社で出店するとなれば設備資金としての借入は必要となります」と答える。というのも、最近、なかなか出店の話しが決まらないので、久しぶりに土地建物を自社で所有することも考えているのだ。「ついては、経営者の個人保証という条件を見直してもらえませんか」と尋ねてみる。
現在の借入残高は2億円以上あるが、すべて私が連帯保証人になっている。中小企業が借入れする場合、当然のように経営者の連帯保証が求められている。
創業当初の会社、実質的に経営者の個人企業のような会社の場合、経営者個人が責任をもって会社の経営にあたることを促すために連帯責任を課すことの合理性を否定しないが、一律にこれを求めることは納得できない。
私は、親族に経営を引き継がせることはまったく考えていない。家業として特定の個人や家族に依存するのではなく、文字通りの法人として自立した社会的存在になることを志向している。これは会社の私物化や公私混同を防いで企業の透明性を高め、最適な人物に経営を引き継いでいくことにつながると信じている。
連帯保証の条件を外してもらうには、通常、ふたつの方法しかないらしい。
ひとつは株式公開すること、もうひとつは上場企業の傘下に入ること。
事業の発展を考えるとき、株式公開することには一長一短がある。経営者の個人保証を外すために株式公開するのは本末転倒である。同様に、ベンチャー企業がそのために既存の企業に飲み込まれなければならないのは馬鹿げたことだ。
長年の慣例ですから、と金融機関の担当者は否定的である。
事業規模が拡大すれば、借入額の単位もかわってくる。億単位の保証を個人に求めることに実質的な意味はなく、ある種の脅迫である。これでは後継者探しは至難のこととなる。
金融機関は中小企業がいつまでも個人企業であり続けることを求めているのか。
株式公開しか進むべき道がないと考えているのか。
企業の健全な発展を金融機関自身が阻害しているように見える。
創業者である私は、もちろん「旅籠屋」の発展を望んでいる。
しかし、終生保証人でいることを受け入れるつもりなどまったくない。



