日曜日のオフィスで、静かに今年1年を振り返る。


個人的には、去年の春に愛犬マギーを失った痛手が大きく、寂しい正月から1年が始まった。
迷ったあげく、人生最後のパートナードッグを迎え入れることを決め、保護犬の受け入れを検討したが、年齢的に難しく断念。結局4月に子犬2匹が新しい家族に加わった。
2kg足らずだった子犬はすくすくと育ち、もう30kg近くになったが、私が帰れば喜んで飛びついてくるし、いつもじっとこちらを見ている。
寂しがり屋でいつも無言で会話していたマギーとは違い、屈託がなく能天気なふたりだが、命とともに暮らすことが、どれだけ心を暖めてくれることか、どれだけ心を落ち着かせてくれることか。


10年来続けているランニング。未知の世界に分け入っていく好奇心や高揚感は失せてしまったが、負担にならない程度に続けることにしている。
走りたくて走ったことはないが、走り終わって後悔したことは一度もない。私の場合、走る理由は自己肯定感が得られること。
目標だった月間100kmを50kmに下げ、無理してフルマラソンに参加することはもうやめた。年明けには、ハーフマラソンの大会に出てのんびり完走したいと思っている。距離もペースも下がったが、3日空けずに走り続けようと思う。


若い頃から好きなことのひとつ、それはオートバイ。
これは、3年前に自分への還暦祝いとして久しぶりに新車を購入してから熱が復活し、1年ほど前にスポーツライディング用に買ったもう1台のバイクでサーキットランにも参加するようになった。恐怖感もあるけれど、走っていれば少しずつ上達していくのが嬉しい。春になったら、月に1度は革つなぎを着てドキドキしにいこうと思っている。もちろん、無理はしない。背伸びせず、挑戦し続けたいと思う。


若い頃からの変わらぬ趣味と言えばブルースハープ。
いろんなことがあり、練習する心の余裕を失ってしまってしまって、もう数年も前から吹かなくなっている。
でも、教室の手伝いは15年も続けていて、楽しそうな仲間たちとの世界は私にとっての貴重な財産だ。
音楽は、年齢や国籍や言葉と関係なく心を通わせられる。これこそ、足腰が弱っても味わえる最後の趣味になるのかもしれない。
年明けから、再開しようか。


さて、仕事のこと。


今年は1号店オープン、つまり創業から20周年の区切りの年だった。無我夢中の20年、毎日毎日雑用に追われるばかりで、長期的な視点に立ってグランドデザインを描く仕事に十分力を注いでいないという反省がふくらんでいる。
そんな中、周年事業として「オリジナル全国ドライブマップ」を作成したが、それは小さなことにすぎない。来年こそ、中長期的なビジョンやコンセプトを原点に返って深く問い直してみるつもり。そのためには、働く人たちの意欲を保ち高めていくための仕組みづくりや監督官庁への問題提起に正面から取り組まなければならない。
ルーチンワークに埋もれているのはある意味とても楽だが、そこから離れて未知の領域に踏み込むには大きなエネルギーが必要だ。
幸いなことに、私の怒りや願いはこの20数年間の環境の変化にも少しも動じず変わらなかった。ひそかな自負は、創業の思いにそれだけの深さと強さがあったということ。しかし、そこに安住し、過大評価するわけにはいけない。
経営者としての最大の使命は千年事業の基礎を固め、世の中に良い先例を作っていくことにある。
そして、それがおそらく私の人生最後の務めなのだ。


さぁ、犬たちを散歩させ、冬の隅田川沿いを走ってこよう。