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バックナンバー

12
2008年
2008.2/20 求む、本社スタッフ
2008.2/23 ハーフマラソン、ビリで完走
2008.2/28 東西の高速道路に「ファミリーロッジ旅籠屋」
2008.3/22 出店ラッシュ?
2008.4/27 オープンセレモニー
2008.5/5 ガソリン税問題と車文化
2008.5/6 (前日の)蛇足
2008.5/7 禁煙室について考えていること
2008.8/8 眠れないときもある
2008.8/23 ナイトマラソン
2008.9/4 ハイウェイホテルの存在意義とSAPAの役割
2008.10/14 アメリカ視察旅行

2008年2月20日 求む、本社スタッフ

何年もなかったことだが、この4日間で2度も徹夜してしまった。

出店契約の内容について、ある大会社との最終調整が難航しており、どうしても眠れないのだ。
昨夏、オフィスが3階から1階に移ったが、それでも職住近接には違いないので、寝付けないとゴソゴソ起き出して、ひとり「出勤」することになる。

会社同士の交渉事だし、別に後ろ向きのトラブルでもないから、死活問題などではまったくないのだが、長期間にわたって誠実かつ責任を持って「旅籠屋」の店舗を経営・運営していく基本に関わることだから、表面的な議論や形式的な合意で済ますわけにも行かない。
繰り返し、繰り返し、必死にこちらの真意と考え方を訴えるのだが、通じない。 大会社だから、あら捜しをする人やトップと直接話ができないのがもどかしい。 今更ながら、企業文化や体質のあまりの違いに暗然とする。

まぁ、そんな話しは置いておくとして(これ以上は書けないのだ)、先日から本社スタッフ募集の活動を行っている。

出店ペースが上がり、もうじき20店を越えるが、本社のスタッフは私や専務を含めわずか5人。
仕事の「量」もさることながら、職務分掌を明確にして組織的に仕事をこなしていく体制を作って「質」を向上させていくにはどうしても人間が足りないのだ。
それに、「旅籠屋」の今後を考えれば、次代を担う人材を確保し育てていかなければならない。
出店経費が増え、損益的には少しの余裕もないのだが、これ以上決断を先送りにするわけにはいかない。

紹介予定派遣や人材紹介の会社に、初めて声をかけ、10近い先に求人を依頼している。もちろん、このホームページのトップでも募集している。こちら。

ようやく、応募者が集まり始め、あすから面接が始まる。

募集要項にも書いていることだが、当社に入れば文字通り「幹部候補社員」になる。大会社のように歯車の一部になるようなことはあり得ない。すぐに経営者と同じ目線で、感じ、考え、腕を振るうことができる。
それに何より、日本に先例のない事業、それもすべての人の暮らしを「豊か」にできる仕事にまっすぐに取り組むことができる。

社長が徹夜で仕事をしている、なんて書くと「ドン引き」されそうだが、朝礼で大声を上げ、鉢巻して残業まみれになるような「体育会系」の会社などではまったくない。

私が言うのもなんだけれど、仕事で自己実現を図りたい人には、これほど働き甲斐のある会社はないと思うのだが、ここ1年、「旅籠屋で働きたい」という直接の応募はほとんどない。
新聞のインタビュー記事を読んでいきなり手紙を書いて社長を訪ね、その場で転職を決めた経験のある私の感覚からすると、人材紹介会社経由でしか応募がないのはさびしい限りだ。

できるだけたくさんの人に会い、なんとか3月中には新しいメンバーに加わって欲しいと考えている。
まずは「旅籠屋 孤軍奮闘中!」を読んでいただき、どこかの「ファミリーロッジ旅籠屋」を訪ね、強く心が共鳴した人がいたら、ぜひ売り込んできて欲しいものだ。

ほんと、待ってますよ。

・・・始業時間が近づいてきた頃になって、少しずつ、眠くなってきた。
今週末は、初めてのハーフマラソンだし、今夜からはぐっすり眠れますように。

2008年2月23日 ハーフマラソン、ビリで完走

好天に恵まれ、初のハーフマラソン、無事完走。

5km、10kmもあったけれど、ハーフの参加者は150人くらい。
とにかく無理せず走って完走、が目的だったので、
スタート直後に全員に抜かれていきなり最後尾の一人旅。

前の人との差も大きかったので、途中、折り返し地点の案内看板を持った人が引き上げてくる途中、などという屈辱も味わったけれど、 とにかく1回も歩かずに、走りぬいたぞ。

1km8分、時速7.5kmペース、という歩いているみたいな速度。
何回も走った10kmに比べると息はまったく苦しくないし、のんびり多摩川の河原の景色を見る余裕もあり。
ジムでマシンの上を走っているより、ずっと気持ちいい。

途中、もう少しペース上げようかな、とも考えたけど、余力は最後にとっておこうと自重。
しかし、やっぱり15km位から脚が重くなり、結局イーブンペースのまま、盛大な拍手に迎えられゴールイン。
これはトップとビリだけに与えられる栄誉。

3時間以内で完走が目標だったけれど、タイムは2時間42分57秒。
ちなみに、一緒に参加した会社の2人は、それぞれ1時間59分45秒と2時間25分59秒。

本日の教訓、現状ではフルへの出場はやっぱり無謀。
何回か、ハーフを走って、脚を丈夫にしないと無理、というのが実感。

ただ、ハーフを走っておくと、精神的には10kmが短く感じられてラクに思えるかも知れない。

次は、3/16の荒川市民マラソンの5km。
脚はラクだけど、心肺機能にはハード。
去年は30分2秒だったけれど、更新できるかなぁ。

走り終えて、すでに6時間以上経つけれど、今も脚がジンジンする。
今夜は、ゆっくりTVでサッカー観戦しよう。

2008年2月28日 東西の高速道路に「ファミリーロッジ旅籠屋」

4月23日オープン予定で建築工事が進んでいる「壇之浦PA店」に加え、東北自動車道・佐野SAへの出店も今夏オープンを目指して動き出すことになった。

思い返せば、7年前の2001年夏、当時の日本道路公団 新事業開発室の方に「高速道路のSAPAにこそ、誰もが利用できる宿泊施設が必要ではないか」と進言して以来、「車社会に必須のインフラ施設としてのロードサイドホテルの必要性」を、繰り返し提案してきた。
これは、当社の創業目的そのものを実現することであり、自らの利益拡大とは次元を異にする動機によるものだった。
実際、 当時は店舗数もわずかで会社は大赤字。「できれば、日本で唯一の汎用ロードサイドホテルを実現している旅籠屋こそが具体化には適任だし、そうなれば嬉しいけど、難しいだろうなぁ」という気持ちだった。


その願いが、ついに実現することになった。

これが我々にとって、どれほど嬉しく誇らしいことか、理解してもらえるだろうか。

なぜ、SAPAの限られたスペースに宿泊施設?
・・・本来、必須のインフラ施設なのであり、今までほとんどなかったことの方が不合理。

なぜ、旅籠屋?
・・・けっして知名度は高くないが、日本において汎用のロードサイドホテルを展開する唯一無二の会社であり、10年以上にわたって実績と信用を積み重ねている。

今後、メディアを含め、いろいろな問い合わせが増えるだろう。
高速道路はとかく批判的にとり上げられることが多いから、ある種の先入観や偏見を持って取材される可能性もあるだろう。

「高速道路利用者の利便性向上や地域貢献」に直接つながる事業を実現するんだ!
他のことは知らないが、今回の計画が西日本高速道路(株)や東日本高速道路(株)の関係者のそうした強い思いと必死の努力の結果であることは疑いない。当事者として、そのことは断言できる

民営化して間もない大組織が、前例のない事業に取り組む、旅籠屋のような「無名」の企業にホテルの経営や運営を託す。
きっと、さまざまな抵抗や批判や注文がついたに違いない。
その決断が容易なことでなかったことは想像に難くない。

私が子供の頃、郵便局に小包を持っていくと、紐のかけ方が悪いなどと叱られた。「送ってやってやる」という姿勢だった。
今の宅配便に慣れた人には、これがどれほど画期的な新事業で、我々の生活を便利にしたかが理解しにくいかもしれない。
コンビニも、ファミリーレストランも、携帯電話も、すべてそうだ。
そして、そこには、無理解や減点主義と戦った人たちがいる。目先の利益を度外視して道を拓いた人たちがいる。

両高速道路会社の人たちとは随分議論した。今後のSAPAのあり方や可能性についても意見交換した。
ここからは、当社が全力を出す番だ。皆さんの思いを裏切ることなく、利用者に喜ばれるホテルを責任を持って経営・運営していかなければならない。

5年10年後、「えー昔は泊まるところがなかったの? それで長距離ドライブ旅行してたの?」と言われる時代が来て欲しい。
そのための、最良の先例になる、それが当社の誇りある使命だ。

ご安心ください。10年以上、コツコツやり続けてきたことです。

2008年3月22日 出店ラッシュ?

この1ヶ月で出店決定のリリースを3回も行った。4ヶ月なら6回だ。
去年の初め12店舗だったのが、今年の夏前には倍以上の26店舗になる。
数年前、毎年1店舗しか増えていなかったのがウソのようだ。

もちろん店舗が増えるのは嬉しいことだが、 もともと、売上や店舗数の急増を最優先で追い求めてきたわけではない。

高速道路SAPAへの出店など、戦略的に重要な案件が重なった。
オープン時期が夏休み前と後では、売上やその後の稼働率に大きな影響を与えるため、この半年間かなり無理して追い込んだ結果である。
これ以上ペースを上げるつもりはない。逆に抑えている。

さっそく、「内部体制大丈夫?」という突っ込みも入った。予想通りである。当然である。

「旅籠屋」には親会社という後ろ盾があるわけじゃない。無理して転んだりつまずいたりするわけにはいかない。
すでに年間延べ15万人を越える利用者、古くからの取引先や株主、そして(正直に言って私がもっとも大切に思い責任を感じている)平均年齢が50歳をこえる数十人の社員にとって、安心して付き合っていける会社であり続けることがすべての基本である。そうでなければ、創業の志を実現することもできない。

プロアマ問わず、社外のアナリスト諸氏には、会社の表面しか見えないだろう。
もしかしたら、社内でも本社の人間以外には見えにくいかもしれない。
じつは、 この1年、新規出店の何倍もの労力と費用を、リスク対策や管理体制の見直しや効率化につぎ込んできた。
日常の雑務に追われて後回しなっていく流れに必死に抗いながら、なんとか船を上流へ進めようともがいてきた。

データベースサーバはデータセンターに預けた。
個人情報保護と顧客対応の一元化を図るため、メールシステムも近々一新する。
HMS(フロントと会計を統合したオリジナルの基幹システム)の改良も毎年のように続けている。
セコムと契約して全店セキュリティシステムを導入した。
支配人の負担軽減のため、夜間電話の対応策も実施寸前だ。
総務労務の管理も専門のコンサルと協議を進めており、システム構築に着手した。
昨年末、1ヶ月かけて実施した全店チェックをもとに、改良工事も始まった。
あわせて、バリアフリー化の工事にも着手した。
実質的な設計スタッフも4人に増えた。
数年来の宿題だった社内ネットのリニューアルもついに始まる。
そして、こんな中でも、役所とは妥協せず面倒くさい問題提起をし続けている。
審査請求が2件、近々、ついに中央官庁のヒアリングも受けることになった。

年初から開始した本社スタッフの募集。
全員が揃うスケジュールを見つけながら、すでに8人面接した。来週は7人に会う予定。

4月に入ると「伊賀店」「壇之浦PA店」のオープン準備で身動きがとれなくなる。
なんとか、今月中には、頼りになる新しい仲間と出会いたい。


体力、気力を振り絞って、会社をワンランクアップさせようと、みんな、ほんとうに力を尽くしている。
「出店ラッシュ」なんて、ほんの一面のことだ。

2008年4月27日 オープンセレモニー

意外に思われるかもしれないが、新店舗のオープン日には、誰も行かないし、何もしない。
本社スタッフ総出のてんやわんやのオープン準備は半月ほど前に終わっている。

13年前、1号店開業の時は、なんとなく「常識」にとらわれて現地で簡単なパーティを催したが、その後は支配人だけが、静かに普段どおりお客様をお迎えする、それだけだ。
宿泊業は、息の長い、地道なビジネスである。一過性のお祭り騒ぎは必要ないし、そもそも旅籠屋には似つかわしくない。

しかし、例外もある。2年前にオープンした「東京新木場店」、そして今回オープンした「壇之浦PA店」である。

「東京新木場店」は、念願の東京湾岸エリアへの出店だったし、リサ・パートナーズとの業務提携による1号店。
少しでも知名度を上げたかったし、 広くメディアの方を招待して記者発表を行った。

そして、「壇之浦PA店」。
これは、西日本高速道路初の宿泊施設であり、テープカット、記念植樹を含め、驚くほど盛大なセレモニーが開かれ、会長自ら参加された。下関市長をはじめ、警察・消防・商工会議所の皆さんも参列された。

    

正直言って、こうした「形」に違和感を感じないわけでもなかったが、これは大きな期待をこめて先例のない決断に踏み切った勇気と熱意の証であり、誠にありがたいことであり、主催者の一員として挨拶することが少し誇らしかった。

実際、テレビ・新聞・ラジオと多くのメディアの方々が集まり、ニュースとしてたくさん取り上げていただいた。
当社だけでは、とてもできることではないし、一日もはやく、多くの人たちに存在が知られ、旅行者に活用されるようになることを心底願っている。
あとは、期待以上の満足を提供し、高速道路を利用するドライブ旅行に新しい可能性を切り開いていく、それが我々の責任であり、夢である。

セレモニーの有無を問わず、建物が完成して、オープンを迎える時にいつも思うことがある。
それは、必ずしもスポットライトを浴びない人たちのことである。

組織の中で、物事をスムースに実現していくためにある種のリスクをとりながら準備を進めた担当者。
限られた予算と工期の中で、大きなストレスを感じながら多くの業者をコントロールした現場監督。
雪の日の寒さの中で、真夏の暑さの中で、ほこりまみれになって自らの手で建物を作りあげていった職人の人たち。
そして、もちろん、慣れない地に赴任して、すべての責任を負いながらお客様を迎える支配人夫婦。

どんな仕事も同じかもしれないが、すべての基本は現場にある。
当たり前のことを当たり前のようにやる、それはなんとなくできることでは決してない。
「ここは、手を抜かずにきちんとやっとこう。もう少し、頑張ろう」。こういうひとりひとりの思いの積み重ねがある。

すべてはこれからですが、とりあえず、すべてのみなさんへ、感謝!
ほんとうに、ありがとうございました。

2008年5月5日 ガソリン税問題と車文化

ガソリンの値段がまた上がった。

そもそも30年以上も続いている「暫定」税率の現時点での必要性、無駄な道路づくりにつながらないための一般財源化の是非、などいろいろな主張があるようだ。 とりあえず、何がベターなのか、 よくわからない。

しかし、議論の中で聞こえてくる「地球温暖化防止のために、課税は継続強化すべきだ」という主張に、強い違和感を覚える。


「ガソリンなどの化石燃料を使うと、二酸化炭素の排出量が増える」
  ↓
「二酸化炭素の排出量が増えると、地球温暖化が進む」
  ↓
「だから、ガソリン税の維持強化による消費抑制には、合理性と正当性がある」 という三段論法である。


こんな主張に、抵抗なくうなずいてしまう人が少なくないことにあきれてしまう。
こんな「もっともらしい正論」に飛びつくコメンテーターの幼稚さと思考停止に、「またか」と思う。


1970年代のオイルショックの頃にも、似たような議論があった。

当時は、狂乱物価と深刻な構造不況による高度成長の終焉という劇的な変化があり、経済的な面での緊急性があったが、
同時に、「省エネ」と「大気汚染防止」というスローガンが声高に叫ばれ、マイカーが「悪者扱い」にされた。

テレビの深夜放送中止、ネオンサインの消灯、そして自動車レースの自粛である。


大気汚染や無秩序な開発による環境破壊を正当化するつもりなど、もちろんない。
日本を含む先進国に住む我々の「快適な生活」が、有限な化石燃料や天然資源に支えられ、これが「公平かつ適正に」使われていないことへの問題意識も、当然ある。
人為的な要因によって、「急激に」地球温暖化が進行していることへの危機感も共有している。

かつて私は、「循環型社会」を日本で初めて提唱したコンサル会社に勤め、有害廃棄物の適正処理や、可燃ゴミ廃棄物の資源化プロジェクトに取り組んでいたのだから、無関心であるわけがない。

そもそも、一面的な「正論」の尻馬に乗り、勧善懲悪というか、誰かを悪者にして済む問題ではない。

だが、ここで論じたいのはそんなことではない。 感じている違和感は、少し次元の異なることだ。


先日、メディアの人に、こんな質問をされた。

「石油価格が高騰しています。地球温暖化防止の問題もあります。長い目で見て、マイカー使用を前提としたロードサイドビジネスの将来性や社会性について、どう思いますか?」

事業の収益性とか、店舗の拡大計画とか、株式公開の見通しとか、そんな取材が多いなかで、これは良い質問である。
当然なされるべき質問である。

その時、私が感じ、考え、答えたのは以下のようなことである。


一般の個人がマイカーを持ち、利用できるようになったのは、ここ2〜30年のことです。
その最大の意味は、誰もがいつでも行きたいところに行ける「個人の自由」を獲得したということです。
これは、有史以来数千年をかけてようやく人類が手にした「自由」です。
おそらくは、車の絶大な利便性や経済的な波及効果が、やむなく、図らずも為政者に認めさせた「個人の自由」です。
その価値は、環境問題や目先の経済的合理性を相手に秤にかけられ、二者択一を迫られるようなことではありません。
次元の異なることであり、手放してはならない貴重なことであり、はるかに本質的で重たいことです。

オイルショックの時、いくつかのルール変更や配慮はあったものの、ヨーロッパではF1レースは当然のように続けられました。
ライトアップが全面的に消されたという話しも聞きませんでした。
かつて、第二次大戦の中でも続けれらたクラシックコンサートを尊ぶ映画が作られ、共感を得ています。

そこには、人間の尊厳や人類の文化というものに対する長い歴史に培われた揺るぎない価値観というものがあります。

これから先、車に限っても、代替燃料の開発、電気自動車や燃料電池自動車の開発など、資源の節約、省エネルギーなど環境負荷を低くする動きは当然進められるでしょうし、進められなければなりません。

しかし、 かつての日本のように、「車の使用は、軍用や商用を優先とし、レジャーのためのマイカー利用は自粛すべし」などという、「正論」や「世論」や「指導」に安易に乗っかるべきではありません。
短絡的な「二者択一」の罠にはまる必要はありません。

車社会、モータリーゼイションという言葉が語られるとき、日本では産業の発展とか、利便性とか、そういう面ばかりが語られる。
もっと本質的なことに気づくべきじゃないか、ヒステリックな目先の批判に動じることなく、本質的な価値を掲げるべきではないか。

「シンプルで自由な、旅と暮らしをサポートする」というのは、そういうことなのだと、私は言いたいわけなのです。

2008年5月6日 (前日の)蛇足
それにしても、なぜスーバーアグリのチームをサポートする日本企業は現れないのだろう。
ようやく部品メーカーによるサポートが決まり、その経営者は実際の計算はともかく、「個人オーナーのチームが存続すべきだ」とコメントしたそうだ。
これがドイツの企業であることが情けないくて悔しい。

私に経済的余裕があったら、100万円でも寄付するし、「旅籠屋」に余裕資金があったら、株主や社員に批判されてもスポンサーになるのに。

最近、若者の「車離れ」の傾向が顕著らしい。
携帯電話代の負担増。楽しいことの多様化。バーチャル体験による満足。
原因はいろいろ言われているけど、いずれにしても、マイカーやマイバイクが「個人の自由」としての実質的、あるいは象徴的な意味を失いつつあるのかもしれない。
だとすると、マイカー旅行も無条件に価値あるもの、みんなが求めているもの、と言えなくなりつつあるのか。

そうだとすると、思い浮かんでくるのは、「マトリックス」などの映画に登場する、リアルとバーチャルが渾然とした「めまい」がするような気味の悪い感覚、そしてバーチャルな世界を現実と思わせてマインドコントロールするような、あのそら恐ろしい世界だ。
2008年5月7日 禁煙室について考えていること

厚生労働省の調査によると、習慣的な喫煙者は20歳以上の男性で40%を切り、20歳以上の男女全体で25%を下回ったそうだ。ちなみに、外国と比較するとヨーロッパやアメリカは男女の差が比較的小さいが、15歳以上の男性の喫煙率は15〜30%以下のようだ。アメリカが男女とも20%以下というのは、想像していたよりずっと低い。室内禁煙の所が多いせいか、建物の出入り口にたむろして吸っている人を頻繁に見かけるので、どうもリッチな白人とそれ以外では様子が大きく異なるような印象を持っている。日本よりずっとポイ捨てする喫煙者が多いし、喫煙者=レベルの低い人間、というイメージがあったりするのかもしれない。

ところで、私は、40年来の喫煙者。数年前から、本社オフィスの机では吸わないルールにしたので本数は半減したけど、1日20本くらい。

それにしても、昨今、愛煙家はますます肩身が狭い。
全席禁煙のレストランにはまず行けない。だからスターバックスも敬遠している。あそこではくつろげない。
何より、海外に行くときの長時間の飛行機は苦痛で、カナダで泊まった全室禁煙のホテルでは氷点下のベランダで震えながら吸ったものだ。シンガポールでは、喫煙者もそこそこ見かけたが、屋外でも吸えるところは限られているので、気ままな散歩の途中「ちょっと一服」という楽しみが味わいにくい。

加えて最近困るのは、社外での打ち合わせや会議。
少し早めに着くようにして、外で一服してから訪ねるのだが、1時間を超えるとつらくなってくる。長くなる時は「喫煙室はありませんか」と聞いて、「ちょっと小休止しましょう」と言うこともある。

どれも20年くらい前には考えられなかったことだ。机にも会議室のテーブルにも灰皿があって、吸い放題だった。映画館で「煙が邪魔でスクリーン見えにくいよ」と腹を立てたことさえあった。

ちなみに、ずっと以前に禁煙した父は「人にとやかく言うことじゃない」と何も言わないけれど、息子たちは、一緒にいて吸うと煙たがるし、訪ねていくと換気扇の下やベランダに行かされる。

もちろん、タバコは肺がんになる危険性を高めるし、体によいことは何もない。それに、まわりの人たちにも受動喫煙によって悪い影響を与えるから、自分勝手な振る舞い、ということになる。

喫煙を自己弁護できる理屈はどこにもないし、吸わない人に「体に良くないよ、迷惑だよ」と言われると返す言葉がない。そこが、つらさを倍増させる。

と、ここまで来れば、 もう禁煙しないのが不思議なくらいだが、今のところ、私にその気はまったくない。

中毒なのだから、吸わないことで大きくなるストレスを引き受けるのがイヤだからだ。
「人間、不健康になる自由もあるでしょ」とうそぶいている。
いえ、これは冗談ではなく、信念みたいなものでもある。ここが、重要。


前置きはこれくらいにして、ここからが本題。「旅籠屋」におけるタバコの話し。

最近、「禁煙室希望」「禁煙室をもっと増やして」と言われることが少なくない。「健康増進法を遵守しているのか?」というメールをいただいたこともある。

その時に返した回答は以下の通り。

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・・・「●●店」では、2室およびラウンジを禁煙室とする予定でございます。自販機コーナーやコインランドリーは外廊下に面した半屋外のため、 とくに制限を設けませんが、外部に数箇所灰皿を設け、喫煙をこれらの場所に誘導する予定にしております。
ラウンジの禁煙措置や喫煙場所への誘導などはすべての店舗で数年前より実施しており、禁煙室につきましてもすでに数店舗で試験的に行っておりますが、近々、全店に禁煙室を設定する予定にしております。

弊社では、「シンプルで自由な旅をサポートする」ことを設立以来のポリシーとしており、出来る限り制約を設けず、多様な方々に自由にご利用いただくことを目指してまいりました。「受動喫煙」による健康への悪影響はまた別の次元の問題だというご意見があることも承知しておりますが、結果として、喫煙者に「不自由を強いる」面があることも否定できず、禁煙室の設定ではなく換気の徹底などで対応する方針を採ってまいりました。また、こうしたことは「努力事項」とは いえ、本来法律で縛るべきことではないという考えもございます。しかしながら、どうしても、室内に匂いの残る場合があり、非喫煙者の割合も過半を超えてお客様から要望の多いこともあり、「健康増進法」や「世論」や「他の宿泊施設の状況」とは関係なく導入に踏み切った次第でございます。

以上、不十分な対応とのご批判を甘受しつつ、禁煙室の増室につきましては状況を見ながら進めていく所存でございます・・・・
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宿泊施設の場合、音や匂いは「泊まり心地」に大きな影響を与える。
以前、アメリカのMOTELを泊まり歩いたとき、葉巻や香水や汗臭い匂いが気になったことが何回もあるが、たしかに気分は良くない。だから、タバコを吸わない人が、その残り香に神経質になるのも、よくわかる。

「旅籠屋」の場合、「沼田店」を除いて、ほぼ全室2方向に窓があるから、換気には都合が良い。朝、お客様がチェックアウトしたら先ず行うのは、窓を開けて外気を通すこと。

それでも、匂いが残ることもある。
タバコばかりが問題視されるけれど、じつはキムチの匂いはもっと深刻。強い香水の匂いが充満して困ることもある。
支配人はけっして、こうしたことに無頓着でも放置しているのでもない。換気はもちろん、ベッドカバーを天日干ししたり、使っていないシーツを含め、すべてのリネンを洗濯に出したり、消臭剤や脱臭機を使って手間をかけて努めていることも理解して欲しい。もちろん、満室にならない限り、こうした部屋を使うことはない。

しかし、しかしである。
語弊を恐れず言わせていただくが、一部の人たちからの「ヒステリックな非難」には、寛容さを求めたい。

不特定多数の人が宿泊するのだから、「前の晩、どんな人が、どのように泊まったかわからない」 のが当然なのだ。
あまり神経質になられても、自分の都合ばかりを言われても、対応には限界があることを理解して欲しいのだ。

子供や幼児は、騒いだり夜鳴きしたりする可能性があるけれど、制約なくお泊りいただいている。
いつも家族同様に暮らしているペットも、 一定のルールやマナーという条件をつけて、自然に受け入れてきた。
車椅子の方、養護施設の子供たち、基本的にどんな人でも受け入れる。

社内のマニュアルにはこう書いている。

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・・・さまざまなお客様がいらっしゃいます。外見などの印象が悪くても、汚さず、騒がず、気持ちよくお泊りいただける方もあれば、その逆の場合もあります。同じ方でも、ご家族での利用の時は問題なかったのに、会社の同僚との宿泊の時は傍若無人だったということもあります。予断・偏見・先入観でお客様を「判定」し、失礼な対応をとらないようにしてください。

年齢の離れたカップル、不自然な家族、滞在目的の不明なひとり客、どうみても高校生以下にしか見えないカップルなど、不可解に思えるお客様もいらっしゃいますが、それはこちらの予断であり、プライバシーに属することですから、我々が関知すべきことではありません。実際に周囲に迷惑をかける可能性を確信できない限り、等しく通常のお客様です。

お役所的な発想では「疑わしきは事前に排除する」となりますが、それはトラブル発生の予防や対応の責任を放棄していることで、その結果、利用者の多様性や自由を損ねてしまうことになります。「旅籠屋」は「自由な旅をサポートする」宿です。そうした「自由」を守るために、お客様が引き起こすかもしれないトラブルを予防したり解決したりすることに要する手間とリスクを引き受けているのだという意識を持っていてください。おおげさに聞こえるかもしれませんが、私がアメリカのモーテルで感じた「日本に欠けているもの」のひとつはそうした「自由と責任」の意識です。我々も組織や肩書きを離れた時、軽んじられたり、詮索されたりして不愉快で情けない思いをさせられることがあります。社会的にマイノリティの立場にある人を、いわれなく差別したり区別したりすべきではありません。逆の立場になって、失礼な態度をとってしまうことのないよう気をつけてください。「旅籠屋」が大切にすべき精神は、こうした点にあります。

なお、泥酔状態などで正気を失っている方、著しく不潔で異臭を放っているような方など、明らかに施設を汚損したり、他のお客様に迷惑をかけることが確実である場合は、断固として宿泊を拒否することができますが、これは例外中の例外と考えてください・・・
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ペットも泊まれるなんて、非常識。ペットアレルギーの人もいるかもしれないのに。
なんで多数の非喫煙者がそんなに追いやられなければならないのか理解できない。

私がアメリカを泊まり歩いた時、部屋の匂いが気になったり、店の人の態度に腹が立ったりした時に思ったのは、良くも悪くもこれがMOTELだということ。外国だし、自分の都合を言っても始まらない。いやなら高いHOTELに泊まれば良いのであり(とはいえ、高いからサービスや気配りが行き届いているなんて保証はどこにもないのが普通)、自分自身で総合的に判断して選択していけばよいのだ、ということだった。そして、私には、それでも気楽なMOTELが性に合った。自己責任による判断、それは日本国内でもある程度は言えることではないかと思う。

自己弁護のために言っているのではない。 「旅籠屋」がアメリカの安MOTELのようで良いとは思わない。

ただ、「旅籠屋」は万人のためのものだが、万人受けするつもりは初めから無い。

「自由であり、多様性を受け入れる」ということは、そういうことだと思っている。


・・・とはいえ、「禁煙室」は、遠からず全店に設置し、少しずつ部屋数を増やしていくことになると思います。

2008年8月8日 眠れないときもある
北京オリンピックが始まった。
楽しみにしていたサッカー、男女とも初戦でつまずき、気分が悪い。
気力を吸い取られてしまったようで、11時には床についた。
ところが、3時過ぎに目が覚めてしまい、そうなるとアレコレのことが頭に浮かんできて眠れなくなる。

しばらく、ネットをうろついているうちに外は明るくなり、思い切って起き出すことにした。
最近、こういう日が増えている。

気分を軽くしようと朝風呂に入り、食器を洗い、汚れが気になっていた便器やテーブルを拭き、朝刊を読み、6時にはオフィスに出てきた。

3月から7月にかけてオープンが7つも続き、何ヶ月も文字通り目の回るような忙しさだった。
それが終わるとひと段落、と思っていたが、決算に向けた監査や年度替りに伴う書類更新に追われている。
きのうも、毎月の稼働率のグラフを作成してサイトにアップしたが、単純作業を26回繰り返すことになる。

店舗が増えることはもちろん本望なのだが、単純にその数だけ心配事も増える。
停電した、パソコンが動かない、予約でお客様と行き違いが生じた・・・まわりの席からそんな電話のやりとりが毎日のように聞こえてくる。

本社はほんとうに忙しい。
人数のやりくりがつかないと専務をはじめ店舗管理スタッフが店舗の代行勤務に出かけるし、忙しい店には掃除のヘルプにも出向く。
店舗開発のスタッフは、出店候補地を探したり、役所への事前相談や周辺説明に遠方を強行軍で走り回る。
全員がそろう日はほとんどない。

店舗からは毎週、毎月報告書が送られてくる。電話はひっきりなし。
建物の不具合や、用品備品の補充依頼。運営上の質問や相談。
支配人のストレス軽減を最優先に取り組もうと、少しでもはやく対応することにしているが、どれも簡単なことではない。
毎日数十通も届くアンケートハガキの処理や問い合わせへの対応、これも待ったなしだ。

仕事を追いかけるようにしよう、と言ってはみるものの、日々の雑務は増えるいっぽうで、日常業務を追い越すのは容易なことではない。
毎晩、終電間際まで残っているスタッフに「無理するなよ、つぶれないようにね」と声をかけた事も一度や二度ではない。
今年に入って、本社も派遣を含めて3名のスタッフが増えたが、それでもゆとりが生まれたという実感はない。

みんな一生懸命だ。
みんな誠実に仕事に取り組んでいる。
そうしたスタッフに恵まれていることを、つくづく幸運だと思う。ありがたいことだと思う。

猛暑が続いている。
毎日のように、どこかで突然の雷や豪雨が発生している。
地震もある。
昼食もそこそこに汗まみれになって走り回っている支配人たちの姿が思い浮かぶ。

こうした社員たちに報いたい、気持ちの張りを持ち続けてもらえるようにしたい・・・。
そのことが頭から離れない。

きれい事を言っていると思われるかもしれないが、旅籠屋に関わった人が、みんなそれなりにハッピーになれること、
そうでなくては、会社が存在する意味がない、と心底思っている。

十年ほど前、あるホテルコンサルタントを訪ねた時に言われた言葉が頭をよぎる。
「そんな薄利のホテルを直営でやるなんてばかげている。ややこしいことが増えるばっかりで3店舗が限界だよ。俺なんか、土地活用のアイデアを提案するだけだ。リスクはないし、儲かるだけだ」
数年後、彼は耐震偽装事件の関係者としてマスコミに登場していたが、結局、そこでも責任は問われなかった。
根本的な考え方が違う、冗談じゃないと腹を立てた十年前の怒りを反芻する。

しかし、あまりに忙しいとイライラする。
ついつい言葉がきつくなる。
取引先にも失礼な態度をとることがある。
生来のわがままがコントロールできなくなる。

申し訳ないことをしてしまったなぁ。
これじゃイカンなぁ。
どこかで不信感を持たれているかなぁ。
大きなトラブルになる兆候を見落としてないかなぁ。

アレコレのことが頭に浮かんできて眠れなくなる。
2008年8月23日 ナイトマラソン
以前にも書いたけれど、3年前から本社内で始めた体重・体脂肪測定とジム通い、そしてランニング大会への参加、なんと今も続いている。
ただ、さすがに今年は忙しく、3月の荒川市民マラソンから時間が空いてしまったが、昨夜、久しぶりにみんなで参加した。
第2回 葛西臨海公園ナイトマラソン、10kmのランニング大会だ。

こうした大会にエントリーすると、それが目標になって、継続的に走るようになる。
今回も、忙しさに追われてしばらく途絶えていたジム通いを5月から再開していた。
本社の新スタッフも半ば無理やり誘って、合計6名。
この日のために作った「TEAM旅籠屋」のオリジナルTシャツを着て夕暮れの葛西臨海公園へ。


葛西臨海公園は、東京ディズニーリゾートの近く、東京湾に面した広い公園で、今回はその中の5kmコースを2周する。

午後7時半スタートの夜間マラソンとはいえ、まだ8月。最大の問題は気温の高さ。去年は熱中症で救急車で運ばれた人が2人いたらしい。
ところが、当日を迎えたら、先週までとは一転して、突然秋になったような涼しさ。日が暮れる頃には気温は20度ちょっとくらい。
海沿いだから気持ちの良い風も吹いて願ってもないコンディション。

私個人は、先週の土曜日に10数年ぶりにギックリ腰になり、ギリギリまで参加断念止むなしという状況だったが、前日くらいからなんとかまっすぐ腰を伸ばして歩けるようになり、とりあえずスタートラインにつくことに。

初めてのランニング大会となる新メンバーもしきりと不安を口にしていたが、とうとう定刻になりヨーイドン。

・・・タッタッタッ、ドタドタドタ、ゼーゼーゼー・・・

人によってペースも表情も違うけれど、結果全員無事完走(完歩)!

私も、走っている分には腰の痛みも気にならず、5月からの努力が実って、自己ベストを更新。
長い間の目標であった1時間をギリギリ切って59分55秒でゴール。

やったー!

オリンピック選手の半分にも届かないスローペースだけれど、タイムなんて問題じゃない。
自分の脚だけで、頑張って走りきれた満足感が、最高の金メダル。

旅籠屋の場合、私が下戸ということもあって、飲みニケーションの機会はほとんどない。
取引先との接待付き合いもまずないし、ゴルフやマージャンもゼロ。 要するに、仕事ばっかり。
だから、ジム通いやこうしたランニング大会参加がオフィスを離れた唯一の集まりということになる。
といっても、別に「親睦を深める」という意識はない。体に良いことをして自主的に楽しもう、ただそれだけのこと。

でも、私が「行こう、行こう」というから、気の進まない人にはちょっと苦痛なことかもしれない。
もちろん、強制なんかしないし、しちゃいけないことだけど、できたら、全員がマイペースでずっと続けていければ良いな、と思っている。

「ファミリーロッジ旅籠屋」は、マイペースで自分なりの旅や時間を楽しむ宿。
忙しく観光施設を回り、お金で楽しさを買うような旅は推奨していない。
決してこじつけるわけじゃないけれど、 だから、それぞれの店舗の周辺を歩いたりジョギングして楽しめる「散策マップ」を作りたいと昔から考えている。
何ヶ月か時間がもらえたら、私が全店をまわってそれぞれの支配人と手作りしたいのだけれど、いつになったら実現するのやら。

目の前を見ると、「株主総会の召集通知」の作成締め切りが数日以内に迫っている。 やれやれ。
2008年9月4日 ハイウェイホテルの存在意義とSAPAの役割
(社)日本道路協会の機関誌「道路」2008年8月号に掲載された拙文を以下に転載する。
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ハイウェイホテルの存在意義とSAPAの役割    株式会社 旅籠屋   代表取締役 甲斐 真

 「壇之浦PA」と「佐野SA」に、相次いでハイウェイホテルが誕生した。

 当社は、欧米に無数に存在するMOTELのような、マイカー旅行者が誰でも気軽に利用できるロードサイドホテルを我が国にも誕生させるため、「ファミリーロッジ旅籠屋」をチェーン展開してきたが、「壇之浦PA店」と「佐野SA店」についても、提案段階からプロジェクトに参加し、両ホテルの経営と運営を担っている。

 SAPAに宿泊施設を設ける意味や条件、現状と課題、そして今後のSAPAのあり方について、率直な意見を申し上げたいと思う。

「壇之浦PA店」(右奥)

●はじめに

 関門自動車道「壇之浦PA」(4月下旬)と東北自動車道「佐野SA」(7月下旬)に、西日本高速道路・東日本高速道路にとってそれぞれ初となる宿泊施設がオープンした。これらのプロジェクトに参加し、両ホテルの経営と運営を担うことになったことは、当社にとって限りない喜びである。企業としての損得で申し上げているのではない。7年前、道路公団の時代からSAPA内への宿泊施設の設置の必要性を強く訴えてきたが、その第一歩が踏み出されたこと、そのことが何よりも嬉しい。

 率直に申し上げて、現時点で当社にとって利益が見込める確信などまったくない。20年という契約期間を通してずっと赤字を背負う事業になるかもしれない。しかし、我が国に欠落していた基盤施設が誕生することによってマイカー本来の利便性が発揮され、合理的な旅行スタイルが可能になり、モータリーゼイションの発展と成熟に近づくことができる。日本人のレジャースタイルや生活スタイルに新しい選択肢と自由を提供することができる。そのことに価値がある。これこそ、当社の創業目的であり、変わらぬ理念であり、存在意義だからだ。

●MOTELをお手本に生まれた「ファミリーロッジ旅籠屋」

 アメリカを車で旅すると、行く先々の街や村で、MOTELという看板を掲げたミニホテルを数多く目にする。モーテルというと、日本ではカップル専用のラブホテルを連想する向きが多いが、本来は、車で旅する人が誰でも気楽に利用できる、素泊まりのロードサイドホテルのこと。ほとんど何のサービスもないかわりに、とても自由で、驚くほど安く泊まれる。高級ホテルと異なり、ゴージャスでリッチな気分を満喫するというわけにはいかないが、子供連れの家族旅行や友人とのドライブ、そしてビジネスでの宿泊には必要十分な施設であり、実際、アメリカでは、店舗数が1000を超えるチェーンがいくつもあるなど、その数はガソリンスタンドやコンビニエンスストアなどより多く、車社会になくてはならないインフラ施設として人々の生活を支えている。この事実を知っている人は意外に少ないようだ。

 当社の「ファミリーロッジ旅籠屋」の構想は、こうした自由で経済的な宿泊施設を日本にも実現させることを目的にスタートした。2度のアメリカ視察を経て、1995年8月、待望の1号店が誕生。以来13年、日本では先例のない業態であり、さまざまな困難にも直面したが、予想を越える多くのご利用と「こんな宿泊施設を待ち望んでいた」との声を励みに、北は秋田・岩手から、西は山口まで26の直営店舗を展開するに至っている。

●SAPAに宿泊施設を設置することの意味と条件

 すでに7000kmを超える高速道路が整備され、広域のネットワークとして機能している。必然的に長距離のドライブが増えており、運転者が安全かつ快適に長時間の運転を行うためには、物販・飲食に加え、十分な休憩をとれる施設が必要不可欠である。これがSAPAに宿泊施設が存在すべき基本的な理由である。楽しさ、新しさ、といった言葉が冠せられ、SAPAを活用する収益事業という表現も見受けられるが、それは本質的なことではない。宿泊施設はトイレやガソリンスタンドと同じように、本来「なくてはならない」施設なのであり、すべてのSAに存在して不思議ではない施設なのである。

 さて、こうした宿泊施設に求められる条件とは何か。基本は3つあると考える。

第1は、誰もが泊まれるという汎用性。家族や友人グループなど数人での宿泊にも、ひとりでの宿泊にも対応できる施設であることが求められる。ビジネスマン向けのシングルルーム中心のホテルでは利用者の多様性に応えられない。「ファミリーロッジ旅籠屋」の場合、客室はバストイレを含め約25uの広さがあり、幅1.5mを超えるクイーンサイズのベッドを2台設置しているため、季節や曜日によって利用者の構成が変化してもすべての客室を利用いただくことができる。もちろん、将来、客室構成の異なる複数の宿泊施設が並存することになり、全体として対応可能であれば条件を満たすことになる。

 第2は、宿泊特化。SAの多くに24時間営業の飲食・物販施設がある。宿泊施設自体がこうしたサービスや機能を持つ必要はどこにもない。限られたスペースを浪費する無駄な設備投資は行うべきではない。ただし、24時間営業の施設を持たないSAPAの場合この限りではない。

 第3は、安価な料金設定。誰もが気軽に利用できるためには宿泊料は低廉でなければならない。「壇之浦PA店」「佐野SA店」の場合、他の「ファミリーロッジ旅籠屋」と同様、レギュラーシーズンなら家族4人で1室10,500円、2人なら1室8,400円、ひとりなら5,250円としている。十分にリーズナブルな料金と考えるが、いかがだろうか。SAPA内に広大なスペースがあって多様な宿泊施設が立ち並ぶような場合も、少なくともひとつはこうした料金の施設が必要だと考える。

●「壇之浦PA店」「佐野SA店」の現状

 4月23日にオープンした「壇之浦PA店」(14室)の6月末までの客室稼働率はちょうど55%である。まずまずの滑り出しというところだが、これから夏休みに入り、初年度60%という当初目標をクリアーできればと期待している。ちなみに、利用者の構成は1/3が子供連れのご家族、ビジネス利用も少しずつ増えて2割近くになっている。ここは、PA側だけでなく、一般道路側からもアクセスできるが、ほぼ半数ずつという状況である。

 「佐野SA店」(14室)は7月24日オープンのため、現時点ではまだ実績値が存在しないが、予約開始が遅れたこともあって夏休みの予約が低調である。ここは一般道路側からのアクセスができないが、どのように利用されるのか、どのような旅行目的の方が宿泊されるのか、ひじょうに興味深い。

 今まで、多くのドライバーにとって高速道路は一刻もはやく目的地に到着するために通過する線であり、滞在する対象ではなかった。現時点で両ホテルの認知度はまだまだ低いが、たとえ知られてもどのように活用してよいのかイメージが湧かないという状況ではないだろうか。他の「ファミリーロッジ旅籠屋」と同様、口コミで少しずつ利用者が増え、SAPA内のホテルならではの利用がなされ、存分に活用されることを願っている。

●SAPAにおける宿泊施設具体化の課題

 ご承知のとおり、アメリカの場合、高速道路の大部分はフリーウェイ、つまり無料である。本線脇のレストエリアにはトイレしかない場合が多い。出入り口が頻繁にあり、そのつど周辺の飲食施設や宿泊施設の案内看板があってドライバーを誘導してくれる。出入り自由だから、高速道路自体がこうした利便施設を設ける必要性がないのだ。しかし、日本の高速道路は基本的に閉じた空間であり、寄り道をすると通行料が割高になることもあって、SAPAに多くの機能が求められることになる。

  ここで重要なことは、日本の高速道路の在り様はこうした与条件のもので整備されたに過ぎず、何もかも「公的機関」が計画的にすべてを用意する必要はないということである。既存の状況を唯一の当たり前のものと考えるべきではない。既成概念や先例主義にとらわれず、本質的かつ長期的な視点で大胆に発想し議論する必要がある。

  「壇之浦PA店」「佐野SA店」の具体化には、他の「ファミリーロッジ旅籠屋」の場合と異なるさまざまな手続きが求められ、当初の計画をはるかに越える長い月日を要した。初めての試みであるため、止むを得ない面もあるが、これらの経験に学び手続きの簡素化や基本的な取り組み姿勢を変えていかなければ、高速道路全体の利便性を飛躍的に高め、車社会を発展成熟させる芽を摘んでしまうことになる。

  語弊を怖れず、解決すべき課題を3点挙げたいと思う。

  第1は、SAPA内に施設を設ける際に求められる連結許可手続きの問題である。まず、審査会が半年に1度しか開催されず、プロジェクトの進行が滞ることがあった。今後は、持ち回りで随時審査されるようになると聞いているが、これは大きな改善だと思う。ちなみに、道路公団が分割民営化された目的のひとつは、各高速道路会社が創意工夫を行い、コスト意識を高めながら、自主的に事業の改善と発展を推進していくことにあったと理解している。とすれば、年度ごとの予算主義や随意契約への規制は、ダイナミックな事業運営の足かせとなる。もし、そういう発想や規制が残っているとすれば、厳しいけれど自由な「民間企業」に脱皮されることを願ってやまない。さまざまな事情や深慮遠謀があるにせよ、お役所的な「先回りした指導やルール」は過保護や過剰規制となって企業の健全な発展を阻害する虞がある。保有機構や国土交通省の後ろからのサポートに期待する次第である。
 
 第2は、高速道路会社自体に残るお役所的な雰囲気である。あくまで印象に過ぎないが、本社から現場への指示命令系統がスムースでなく、あわせて監督官庁や自治体などお役所の顔色をうかがう臆病な体質が感じられる。目先の決済や許認可を通すことが目的になり、本質的な議論や検討を避けて波風を立てないことに腐心しているように見える。これは大企業全般に共通する体質だが、もっと誇りと自信を持ってチャレンジしていただきたい。とかくマスコミは問題点ばかりを批判するが、アメリカに比べ日本の高速道路がいかに快適に整備されているかを主張してよいと思う。かつてのオイルショックの時と同様、地球温暖化防止が叫ばれる中で再びマイカー使用が批判される風潮が出始めているが、誰もが、いつでも広範囲に移動できるという「自由」の価値は限りなく尊く重い。モータリーゼイションという概念の基本的価値の根本には経済的合理性よりも前にこうした価値があるのであり、高速道路の運営者は普遍的な「文明」や「文化」を支え守っているという自負と責任を持っていただきたいと思う。

 また、「佐野SA店」においては具体化に数年以上の年月を要したことから新規のプロジェクトでありながら、途中で担当者の異動が何度もあったことは残念なことだった。機械的な定期人事によるものであったとするなら、立ち入った意見ではあるが一定の配慮があって然るべきではなかったかと思う。

  第3は、高速道路に限った問題ではないが、市街化調整区域における宿泊施設の建築制限の問題である。都市計画法によれば、無秩序な開発を防ぎ、生活インフラの整備を総体的に保証していくため、あえて市街化を抑制する地域を定め、原則として建物などの建築を厳しく制限している。ただし、車で通過する人たちに最低限の利便性を提供する「沿道サービス施設」を例外と定め、ガソリンスタンド・小規模な飲食・物販施設の建築を認めている。問題は、その中に宿泊施設が含まれていないことである。「佐野SA」は、従来道路関連施設として都市計画の対象外であったが、民有地になったことによって地域地区の指定を受けることになり、周辺にならい市街化調整区域と指定されてしまった。閉じたエリアであるSAを周辺の指定に合わせるという判断も理解しにくいことだが、そもそも車社会のインフラ施設であるべきロードサイドホテルが「沿道サービス施設」に含めれないことが不合理である。そのため、14室のミニホテルを建築するにあたって、SA全体の開発行為申請を行い、多くの手間と時間を要することになった。

 これまで日本において欧米のようなMOTELが普及しなかった原因のひとつにはこうした法的規制がある。法律は現状の後追いになるのは止むを得ないことだが、今後、ロードサイドホテルの普及にともない適切な改正がなされるよう働きかけを行っていかなければならないと考えている。一企業の利益誘導になる、というような批判を受けることが容易に想像できるが、求めているのはそのような矮小な次元のことではない。


「佐野SA店」

●SAPAの将来について

 ここ数年、スマートインターやウェルカムゲートなど、外部に開かれたSAPAを推進する動きが具体化している。前者については、インターの距離が離れているために、道路周辺の人々に十分活用されていない現状を比較的低コストで解決する妙案として歓迎されている。後者については、SAPA内の商業施設が周辺住民に利用可能になることによる利便性と収益性の両面の貢献が評価されている。

 もちろん、こうしたメリットはその通りなのだが、本質的な議論が深められていない気がする。例えば、大都市圏内のSAに大型のショッピングモールを建設して周辺からの買い物客を集めたり、自動車のショールームを設けるなどのアイデアには疑問を感じる。高速道路外で足りているサービス施設をわざわざ限られたSA内のスペースに設置して利用者を呼び込む社会的必要性がどこにあるのだろうか。オープン化の目的のひとつがSAPAへの集客のためにあるとすれば、高速道路の存在意義を逸脱しているように感じる。

 私見だが、SAPAのオープン化は、内から外に対しては地域のハブとして機能することによって地域の活性化に寄与すること、外から内に対してはSAPAを利便施設として周辺に開放して地域に貢献することが基本的な目的になるべきではないかと考える。
 前者については、周辺の自治体や観光協会の案内窓口を設けて地域のPRや情報提供を行い、高速道路を下りて周辺の観光・飲食・物販施設へ誘導するような機能を強化すること。

 後者については、公共性のある施設の少ない地方の郊外で有効だと思うが、商業施設だけでなく、高速道路の広域性を生かして病院や診療所を設けるのも意義のあることだと思う。ガソリンスタンドの再編が進んで数が減少する中、SA内のスタンドを外部から使えるようにするのも一案である。

 こうした観点に立てば、SAPAに入って高速道路を走行せず再び出て行くという利用は例外ではなく積極的に認め促進していくべきである。現在、こうした利用についての可否や料金についての方針が明確に定められていないようだが、利用料金は無料もしくは最低限の金額としていただきたい。

●おわりに

 当社は、創業から十数年のベンチャー企業である。いろいろと批判的なことも申し上げたが、当社をビジネスパートナーに選び、先例のないプロジェクトを推進された西日本高速道路・東日本高速道路の決断には心より敬意を表したい。

 ようやくふたつのホテルがオープンしたが、利用する人々に喜ばれ、地域に貢献する施設としていけるかどうか。良き先例となって全国に広まっていくかどうか。それは、間違いなく、ホテルの経営と運営を担う当社の責任である。新しい旅のニーズに応え、高速道路の新しい活用に道を開く施設として、全力を尽くす所存である。末永いご愛顧ならびにご指導・ご鞭撻を賜りたい。

2008年10月14日 アメリカ視察旅行
9月末から10月初めにかけて、6泊8日のアメリカ西海岸旅行に行ってきた。

実際に アメリカのMOTELに泊まり、 「ファミリーロッジ旅籠屋」の原点を体感するため4年前に始めた視察旅行。
本社スタッフに続き、各店舗の支配人を順番に派遣し、今回は7組目、8組目の4人に私と店舗管理部長が同行し、総勢6人で出かけた。


およそのスケジュールは・・・

1日目
朝ロスに着いてレンタカーに乗り込み、ハリウッド散策、ビバリーヒルズを抜けてサンタモニカの海岸で昼食。
そのまま海沿いを北上してOxnardという所のMotel泊。

2日目
寒気のせいか霧のかかっている海岸沿いを北上。途中有名なリゾート地Carmelを散策して、Seasideという町のMotelに宿泊。

3日目
昼過ぎにサンフランシスコに到着、北の金門橋を往復して街に戻りMotelを見つけて車を停め、夜まで市内散策。有名なフィッシャーマンズワーフでイタメシをとり、坂を上りながら市の中心部へ行きケーブルカーでまた港へ戻ってお約束のカニやエビを食べて夜にはMotelへ。

4日目
東へ進み、ヨセミテ国立公園を横断して砂漠地帯へ。ゴーストタウンになった廃墟を抜けて、Tonopahという田舎町のMotelに宿泊。

5日目
やっぱりリクエストの多いラスベガスに行くことにし、デスバレー横の砂漠地帯を延々と走り昼頃到着。早々にMotelを見つけてチェックインし、あとは中心部のストリップサウスを深夜まで3万歩も歩いて端から端まで散策。途中カジノに2箇所入ってスロットマシンで散財。

6日目
朝ゆっくりして、10時に出発。夕方早くロス空港のレンタカー営業所隣りにMotelを見つけて宿泊。夜に中華の店を見つけて最後の夕食。

7日目
レンタカーを返して空港で搭乗手続き。何時間も時間をつぶして夕方に離陸。満席の機内で12時間の辛抱。

8日目
無事成田着。預けていた車に乗り込み、左右を間違えないように注意しながら東京へ帰還。

私にとって、ロスは約15年ぶり。思い返してみれば、あの旅を機に事業を構想し、会社設立を考え始めたのだった。
サンランシスコは約13年ぶり。ひとつめの店舗「日光鬼怒川店」建築中の時だった。
感慨深いものがある。

今回、私以外は全員アメリカ本土は初めてなので、事故やトラブル無くみんなに旅を楽しんでもらえることばかり考えていたので自分の楽しみは二の次。
でも、その目的は果たせたので良かった。

以前と違うのはレンタカーに日本語のナビが付いていたので凄くラクだったこと。
かなり治安が良くなっているようで、危険な匂いをほとんど感じなかったこと。
MOTELの料金を含め、物価が高くなっているように感じたこと。
などが、全般的な印象である。

詳しくは、後日、ファミドラの「旅レポ」番外編にでも投稿する予定。


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バックナンバー(過去の日記)です
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「旅籠屋主人のベンチャー日記」 (雑誌「戦略経営者」連載)はこちら

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